残業代の未払いや、社員のメンタルヘルス不調、あるいは、解雇・退職問題など、今、経営者と社員の間の労務トラブルが急増しています。
採用したばかりなのに無断欠勤を繰り返したり、うつ病といいながら海外旅行に出掛ける「問題社員」。また、長年苦楽を共にしてきた社員が突然、未払い残業代を請求してきたりなど、経営者としては、期待・信頼していた従業員との労務トラブルが頻繁に起こるようになりました。
じつは、労務トラブルの原因は必ず社内に潜んでいます。
会社は、労働基準法や労働契約法等の諸法令を遵守し、労務トラブルの発生を未然に防がなければならないはずです。
しかし、経営者が法令を理解していなかったり、後回しにしている人が多いのではないでしょうか。その結果、労務トラブルが長期化したり、莫大な解決金等を支払うことになり、ようやく事の重大性に気づくのですが、その時は既に手遅れということもあります。
本書では、これまで著者が社会保険労務士として、そして経営者や人事担当者のアドバイザーとして仕事をしてきた経験の中で、経営者や人事担当者から寄せられた相談・質問や、実際に企業内で起きた労務トラブルについて、実例を解説しながら索引しやすいように50のQ&A形式にまとめました。
本書を読めば、自社の「今そこにある危機」を知り、乗り越えるために必須の知識と情報を得ることができるはずです。
目次
- 第1章 「就業規則」に関するQ&A
- 第2章 「未払い残業代」に関するQ&A
- 第3章 「メンタルヘルス不調」に関するQ&A
- 第4章 「解雇・退職」に関するQ&A
- 第5章 「出産・育児や採用」に関するQ&A
著者紹介
定政 晃弘(さだまさ・あきひろ)
1966年、東京都出身。明治大学商学部卒業後、大手化粧品会社に入社。
その後、住友林業ホームテック、広告代理店のI&S BBDO、キヤノン系IT企業など、計7社で人事総務系部門等を経験。2010年、「定政社会保険労務士事務所」を設立。
東京都社会保険労務士会所属。中小企業福祉事業団幹事社労士。
(社)起業家支援協会理事。