UI/UX改善の進め方5ステップ|自社サイトの成約率を上げる実践手順【初心者向け】

ホームページの見た目を整えたのに、問い合わせや申し込みが思うように増えない。

自社でサイトを運営していると、多くの方がこの悩みに突き当たります。

その原因の多くは、改善を「思いつきの部分直し」で進めてしまっている点にあります。

UI/UX改善は、正しい手順(進め方)に沿って一つずつ進めることで、はじめて成果につながります。

本記事では、専門ツールや外注に頼らなくても取り組める「UI/UX改善の進め方」を、5つのステップに整理して解説します。

現状把握から効果測定まで、どの順番で何をすればよいのかを、初心者の方にもわかるように具体的にお伝えします。

やみくもに手を動かす前に、まず「進め方の型」を知っておくだけで、同じ労力でも成果の出方が大きく変わってきます

なぜUI/UX改善は「手順」が大事なのか?

UI/UX改善は、思いついた箇所を場当たり的に直しても、なかなか成果につながりません。

大切なのは、現状を正しく把握し、原因を見極めてから手を入れるという「進め方の型」です。

手順を踏まずに見た目だけを変えてもどの変更が効いたのか判断できず、改善が積み上がっていきません

逆に、型に沿って進めれば、少ない労力でも着実に成果を伸ばせます。

📖 用語解説:UI/UXとは

UI(ユーザーインターフェース)は、ボタンや文字の配置など「見た目・操作する部分」を指します。
UX(ユーザーエクスペリエンス)は、訪問者がサイト全体を通して得る「使い心地・体験」のことです。
UIを整えることでUXが良くなり、結果として問い合わせや申し込みの増加につながります。

「見た目の好み」で判断しないことが出発点

改善というと、色やデザインの好き嫌いの話になりがちです。

しかし成果を出すには、運営者の好みではなく「訪問者にとって使いやすいか」を基準に考える必要があります。

この視点の切り替えが、正しい手順を踏む第一歩になります。

改善を「積み上げる」ために順番がある

手順が決まっていると、一つの改善の効果を確かめてから次に進めます。

効果を測りながら進めることで、成功したやり方を横展開でき、改善が資産のように積み上がっていきます。

UI/UX改善の進め方5ステップとは?

UI/UX改善は、大きく5つのステップに分けて進めると整理しやすくなります。

まずは全体像をつかみましょう。それぞれの目的を一覧にまとめました。

UI/UX改善の進め方5ステップを示すフロー図。①目的と指標を決める、②現状を把握する、③課題の仮説を立てる、④改善を実行する、⑤効果を測定する、を繰り返し回す

ステップやること
① 目的と指標を決める改善のゴール(問い合わせ・申し込み等)と、測る数字を決める
② 現状を把握するアクセス解析などで、離脱が起きている箇所を見つける
③ 課題の仮説を立てる「なぜ離脱するのか」の原因を推測し、直す優先順位を決める
④ 改善を実行する影響が大きく直しやすい箇所から、一つずつ手を入れる
⑤ 効果を測定する変更の前後で数字を比べ、効果を確認して次へ進む

5ステップは「ぐるぐる回す」もの

この5ステップは、一度やって終わりではありません。

⑤まで進んだら、その結果をもとにまた②③へ戻り、繰り返し回していきます。

回すたびにサイトが少しずつ良くなっていく、というのがUI/UX改善の基本の考え方です。

各ステップで具体的に何をする?

全体像がわかったら、次は各ステップの中身を見ていきましょう。

専門知識がなくても始められる範囲で、要点を絞って解説します。

ステップ①:目的と測る指標を決める

最初に「何のために改善するのか」を決めます。

問い合わせを増やしたいのか、資料請求を増やしたいのか、ゴールを一つに絞ることが大切です。

あわせて、その達成度を測る数字(問い合わせ件数や成約率など)も決めておきます。

📖 用語解説:成約率(CVR)とは

成約率は「Conversion Rate(コンバージョン率)」のことで、サイトを訪れた人のうち、問い合わせや申し込みに至った人の割合です。
たとえば100人が訪れて2人が問い合わせれば、成約率は2%になります。
改善の効果を測るときの、もっとも基本的な指標です。

ステップ②:現状を把握する

次に、いまのサイトのどこで訪問者が離れているのかを調べます。

アクセス解析ツールを使えば、どのページで離脱が多いか、どこまで読まれているかがわかります。

まずは「感覚」ではなく「事実」で現状をつかむことが、正しい改善の土台になります。

ステップ③:課題の仮説を立てる

離脱が多い箇所が見つかったら、「なぜそこで離れるのか」を考えます。

ボタンが分かりにくいのか、情報が足りないのか、原因を推測して仮説を立てます。

複数の課題があるときは、影響が大きく直しやすいものから優先順位をつけます。

ステップ④:改善を実行する

仮説にもとづいて、実際に手を入れていきます。

このとき一度にたくさん変えず、一箇所ずつ直すのが鉄則です。

まとめて変えると、何が効いて何が逆効果だったのか分からなくなってしまうためです。

ステップ⑤:効果を測定する

改善したら、ステップ①で決めた指標の変化を確認します。

変更の前後で数字を比べ、良くなったのか変わらないのかを見極めます。

うまくいった改善は他のページにも横展開し、次の課題へと進んでいきます。

初心者はどこから着手すればいい?

5ステップの全体像はわかっても、「最初の一歩」で迷う方は少なくありません。

ここでは、専門知識がなくても取り組みやすい着手の順番を紹介します。

まず手をつけたい優先順位

📌 初心者が着手する順番

  1. ファーストビュー(最初に見える画面)の訴求を分かりやすくする
  2. 問い合わせボタンの文言と配置を見直す
  3. 入力フォームの項目を減らす
  4. スマートフォンでの見え方を整える

この4つは、専門ツールがなくても取り組みやすく、成果への影響が大きい箇所です。

いきなり全部ではなく、上から一つずつ進めるのがおすすめです。

スマートフォンでの見え方を最優先する

いまや多くの訪問者が、スマートフォンからサイトを見ています。

パソコンで整って見えても、スマホでボタンが押しにくい、文字が小さいと成果は伸びません。

改善は、スマホでの見え方を基準に進めるのが現実的です。

進め方でつまずかないための注意点

最後に、UI/UX改善の進め方でつまずきやすいポイントを押さえておきましょう。

良かれと思った進め方が、かえって成果を遠ざけてしまうこともあります。

💬 こんな失敗も(実際の現場から)

ある士業事務所のAさんは、気になった箇所を思いつくままに次々と変えていきました。
ところが問い合わせが増えても減っても、どの変更が効いたのか分からなくなってしまいました。
「一度に一箇所ずつ」の大切さを、あとから実感したそうです。

一人で工務店を営むBさんは、現状を調べずに見た目のデザインから作り直しました。
きれいにはなったものの、そもそも離脱の原因は別の場所にあり、成果は変わりませんでした。
「まず現状把握から」という順番の意味を痛感したといいます。

目的を決めずに始めない

ゴールがあいまいなまま改善を始めると、効果を測る基準がなく、成果を判断できません。

遠回りに見えても、まず目的と指標を決めることが、いちばんの近道です。

効果測定を飛ばさない

改善して満足し、効果測定を省いてしまうケースは少なくありません。

測定を飛ばすと改善が積み上がらないため、面倒でも数字の確認まで必ずセットで行いましょう。



まとめ

UI/UX改善は、思いつきの部分直しではなく、正しい手順に沿って進めることで成果につながります。

「目的と指標を決める→現状把握→仮説→実行→効果測定」の5ステップを、繰り返し回していくのが基本です。

初心者の方は、ファーストビューや問い合わせボタンなど、影響が大きく直しやすい箇所から着手するとよいでしょう。

そして、一度に変えず一箇所ずつ、効果を測りながら進めることが、遠回りに見えて確実な道です。

「なんとなく直す」から「手順に沿って進める」へ。その一歩が、広告費をかけずに自社サイトの成約率を伸ばす、いちばん確実な改善になります

よくある質問(FAQ)

Q. UI/UX改善には、どのくらい費用がかかりますか?

自分で手を動かす範囲であれば、費用をかけずに始められます。

ファーストビューの文言修正やフォームの項目削減などは、追加の費用なしで取り組める改善です。専門的な設計や大規模な作り替えを外注する場合にのみ、まとまった費用が発生します。

Q. 改善の効果は、どのくらいの期間で出ますか?

改善内容やアクセス数によって異なるため、一概には言えません。

アクセスの多いサイトなら数週間で数字の変化が見えることもあります。
訪問者が少ない場合は、効果を判断できるだけのデータが集まるまで、数か月単位で様子を見る必要があります。

Q. 専用のツールがないと、UI/UX改善はできませんか?

専用ツールがなくても始められます。

現状把握には無料のアクセス解析ツールが使えますし、ファーストビューやボタンの文言を見直すだけでも十分な改善になります。
まずは手元でできる範囲から始めるのがおすすめです。

Q. 自分で改善するのと、外注するのはどちらがよいですか?

まずは自分で取り組み、手に負えない部分だけ外注するのが現実的です。

文言や項目の見直しは自分でも進められます。
デザインの大幅な作り替えや専門的な設計が必要になった段階で、外部の専門家に相談すると無駄がありません。

Q. 改善しても成約率が上がらないときは、どうすればよいですか?

まず、変更した箇所が本当に離脱の原因だったかを見直します。

現状把握が不十分なまま改善を進めると、原因とは違う場所を直してしまうことがあります。
ステップ②の現状把握に立ち返り、仮説を立て直すことが解決の糸口になります。

Q. まず何から手をつければよいか分かりません。

ファーストビューと問い合わせボタンの見直しから始めるのがおすすめです。

この2つは成果への影響が大きく、専門知識がなくても取り組みやすい箇所です。
一度に全部ではなく、上から一つずつ進めていきましょう。

監修者:神藤浩史(じんどう ひろし)

株式会社バレーフィールド 取締役。デジタルマーケティング・生成AI活用を専門とし、中小企業のWeb戦略を支援。最新のSEO・AI動向を踏まえた実践的なコンテンツ制作を主導している。