信頼を築く電話対応マニュアルの作り方|言葉遣い一覧・例文とクレーム対応

信頼を築く電話対応マニュアルの作り方
この記事を読むとわかること

「電話対応マニュアルを整えたいけれど、
何から書けばよいかわからない」

そう感じている方は少なくありません。ネット上には基本マナーの解説が数多くありますが、いざ自社用にまとめようとすると手が止まってしまいます。

電話は、お客様が会社と最初に交わす「声のやりとり」です。

わずか数十秒で、この会社はきちんとしているか、任せて大丈夫かが判断されます。つまり電話対応はマナーの問題ではなく、「信頼をつくるか、削るか」の問題だということです。

この記事では、少人数の会社や個人で仕事をしている方が、自分たちの手で電話対応マニュアルを作れるようにまとめました。4つの基本スキル、場面別の例文、言葉遣いの一覧表、クレーム対応まで、自社の言葉に置き換えれば下書きになる形で解説します。

📌 この記事のポイント

  • 電話対応で信頼が生まれる仕組みと、
    信頼を削る3つの原因がわかる
  • 「速さ・名乗り・復唱・約束」という
    4つの基本スキルが身につく
  • 場面別の例文と言葉遣いの
    言い換え一覧表が手に入る
  • 自社用マニュアルを5ステップで
    作る手順がわかる
  • クレームとカスタマーハラスメントの
    線引きと引き際の決め方がわかる

電話対応マニュアルはなぜ
「会社の信頼」を左右するのか?

電話対応マニュアルを「新人にマナーを教える資料」と考えると、作る意味が小さく見えます。

しかし実際には、会社の信頼が最も短時間で判断される場面です。お客様は電話を切った瞬間に、この会社に頼むかどうかを心の中で決めています。まずは信頼に直結する理由を3つに分けて見ていきます。

電話は「最初の30秒」で印象が
決まる

電話には表情も資料もありません。伝わる材料は声の明るさ、話す速さ、最初の名乗りだけです。「はい、もしもし」と応じるのか、「お電話ありがとうございます。株式会社◯◯の加藤です」と応じるのかで印象は大きく変わります。

ホームページを丁寧に整えても、電話でぶっきらぼうに応じれば努力は相殺されます。

対応が人によって変わると信頼が
揺らぐ

「Aさんは対応できると言ったのに、Bさんには断られた」。こうしたばらつきは、お客様にとって最も不安な体験です。

電話対応マニュアルの本当の役割は、誰が出ても同じ品質で応じられる状態をつくることにあります。

出られなかった電話は機会損失に
なる

取りこぼした電話は記録に残りません。だからこそ気づきにくいのですが、問い合わせようとした人が3回コールして切ったなら、その案件はほぼ他社へ流れます

マニュアルには「出られなかったときにどうするか」まで書き込む必要があります。

📖 用語解説:一次対応とは

一次対応とは、最初に電話を受けた人が担当者へ引き継ぐまでに行う対応のことです。専門的な回答は求められておらず、相手の名前・用件・希望する連絡方法を正確に受け取って確実に渡すことが役割になります。

信頼を築く電話対応の4つの
基本スキル

電話対応の4つの基本スキル

電話対応のコツは数えきれませんが、信頼という一点に絞れば押さえるべきものは4つです。

速さ、名乗り、復唱、約束の履行。電話対応が上手い人が自然にやっているのは、この4つを毎回外さないことだけです。

1つずつ解説します。

3コール以内に出て、先に名乗る

3コール以内とは、おおよそ10秒前後で応答するという意味です。超えた場合は「お待たせいたしました」から始めます。

名乗りは相手に聞かれる前に自分から行い、「どこの誰と話しているのかわからない」という不安を最初に消します。

相手の名前と用件を復唱して
確かめる

復唱は確認作業ではなく、「あなたの話を正確に受け取りました」という意思表示です。

数字や日付は間違いが起きやすいため、「12日の14時、ということでよろしいでしょうか」と区切って読み上げ、聞き間違いをその場で拾います。

推測で答えず、期限を切って
折り返す

推測で答えるのは、電話対応で最も避けたい行為です。その場は乗り切れても、話が違うと判明した時点で信頼は失われます。「わかりません」で終わらせず、「いつ回答できるか」を必ずセットで伝えるのが要点です。

約束した折り返しを必ず実行する

4つ目が最も大切で、同時に最も守られていない項目です。回答が出ていなくても期限までに一度連絡し、「まだ確認中で、明日午前中に改めてご連絡します」と中間報告を入れます。

連絡が途絶えたまま時間が過ぎることが、不信感を膨らませる最大の原因です。

社内で情報を確実に回す考え方は、報連相の仕組みづくりと共通します。

【場面別】そのまま使える
電話対応の例文

ここからは実際の言い回しを見ていきます。例文は暗記するものではなく、自社の名前と業務に置き換えて使う下書きだと考えてください。

声に出して読み、言いにくい部分は自分の言葉に直してご活用ください。

電話を受けるときの基本の流れと
例文

受電の流れは「名乗る→相手を確認する→用件を聞く→復唱する→取り次ぐ」の5段階です。この順番を崩さないだけで慌てずに対応できます。

  1. 第一声
    ……「お電話ありがとうございます。
    株式会社◯◯の加藤です」
  2. 相手の確認
    ……「株式会社△△の加藤様ですね。
    いつもお世話になっております」
  3. 用件をうかがう
    ……「本日はどのようなご用件
    でしょうか」
  4. 復唱して確認
    ……「◯◯についてのご相談、
    ということでよろしいでしょうか」
  5. 取り次ぎ
    ……「担当の者におつなぎいたします。
    少々お待ちいただけますでしょうか」

担当者が不在・電話中のときの例文

取り次げないときは、①現状を伝える、②戻る目安を伝える、③相手の希望を聞く、の3つをセットで返します。「不在です」だけで終わらせないことが大切です。

なお、保留の前には必ず許可を求めます。無言で切り替えると、切られたのかと不安にさせてしまいます。

外出中「加藤はただいま外出しております。15時頃に戻る予定です。
戻り次第、こちらからご連絡いたしましょうか」
別の電話中「加藤はただいま別の電話に出ております。10分ほどで
終わる見込みですが、折り返しのご連絡でもよろしいでしょうか」
休みの場合「加藤は本日休みをいただいております。明日は出社予定ですので、
明日中にご連絡させていただいてもよろしいでしょうか」
退社後「加藤は本日すでに退社いたしました。明日の朝、こちらから
ご連絡いたします。念のためご連絡先をうかがえますでしょうか」

自分から電話をかけるときの例文

かける側で大事なのは、用件を先に整理しておくことです。「株式会社◯◯の加藤です。◯◯の件でお電話いたしました」と社名・名前・用件を短く並べ、続けて「3分ほどお時間よろしいでしょうか」と所要時間を示すと格段に話しやすくなります。

聞き取れなかったときの聞き返し
例文

電話が聞き取れない場面は誰にでもあります。コツは、相手ではなく回線や自分の側に理由を置くことです。

  • 「恐れ入ります。お電話が少し遠いようなのですが、もう一度お願いできますでしょうか」
  • 「申し訳ございません、確認させていただきたいのですが、△△様でお間違いないでしょうか」
  • 「お名前の漢字を確認させていただけますでしょうか」

3回聞いてもわからないときは無理に続けず、「担当者から折り返しご連絡いたしますので、お電話番号をうかがえますでしょうか」と切り替えます。番号だけ正確に取れれば後から挽回できます

電話対応の言葉遣い一覧表と
クッション言葉の使い方

電話対応で迷いやすいのが言葉遣いです。

普段の会話では自然な言い方が、電話ではくだけて聞こえることがあります。

まず頻出する言い換えを押さえ、そのうえでクッション言葉を足していきます。

1つずつ解説します。

電話対応の言葉遣い一覧表(NG→OK)

※横にスクロールすると続きが見れます。

普段の言い方電話でのOK表現なぜ変えるのか
もしもしお電話ありがとうございます私的な会話の合図に聞こえる
了解しました承知いたしました/かしこまりました対等な相手向けの表現のため
◯◯さんはいますか◯◯様はいらっしゃいますでしょうか社外の方には敬語を重ねる
うちの社長社長の加藤/弊社の加藤社外に自社の人へ
敬称はつけない
できませんいたしかねます/◯◯であれば可能です断定を避け代替案を示す
ちょっと待ってください少々お待ちいただけますでしょうか依頼形にして相手に選ばせる
わかりません確認のうえ◯時までにご連絡いたします次の行動まで示すと
不安が消える
電話しておきますお電話を差し上げます謙譲語で自分の行為を下げる
すみません申し訳ございません/恐れ入ります謝罪と依頼を言い分ける
どちら様ですかお名前をうかがえますでしょうか詰問の印象を避ける

すべてを暗記する必要はありません。全項目を載せた保存版はPDFなどで共有フォルダに置き、そこから頻出の10項目だけを抜いた1枚を印刷して電話機の横に貼ります。見返す表と目に入る表を分けると、言葉遣いは驚くほど早く定着します。

印象をやわらげるクッション言葉

同じ内容でも頭にひと言添えるだけで受け取り方が変わります。特に断るとき、お願いするとき、聞き返すときの3場面で効果が大きいです。

📖 用語解説:クッション言葉とは

クッション言葉とは、要件を伝える前に置く前置きの言葉です。「恐れ入りますが」「差し支えなければ」などが代表例で、命令や拒否のニュアンスを和らげる働きがあります。ただし多用すると回りくどくなるため、1回のやりとりで1〜2回にとどめるのが目安です。

お願いするとき恐れ入りますが/お手数ですが/
ご面倒をおかけしますが
断るときあいにくですが/申し訳ございませんが/ご期待に添えず恐縮ですが
聞き返すとき差し支えなければ/
念のため確認させていただきたいのですが
提案するときもしよろしければ/
ご都合がつくようであれば

自社の電話対応マニュアルを作る
5ステップ

ここまでの内容を自社の電話対応マニュアルとしてまとめる手順を整理します。最初から完成版を目指す必要はありません。A4で2〜3枚、印刷して電話の横に置ける分量から始めるのが現実的です。

  1. かかってくる電話を棚卸しする
    ……直近1か月の着信を、問い合わせ・
    営業・既存客・取次依頼などに分類する
  2. 分類ごとの方針と担当を決める
    ……誰が判断し、誰に回すのかを一行で書き切る
  3. 頻出パターンの例文を書く
    ……本記事の例文を自社の社名・
    サービス名に置き換える
  4. 電話メモのテンプレートを作る
    ……受けた内容を漏らさず渡す
    共通フォーマットを用意する
  5. 3か月運用して見直す
    ……想定外だった着信を追記し、
    使われていない項目は削る

1つずつ解説します。

ステップ1〜2:着信の棚卸しと
担当の決め方

最初にやるのは文章を書くことではなく、「どんな電話がかかってくるか」を書き出すことです。ここを飛ばすと一般的なマナー集の写しになります。

特に決めたいのは、その場で答えてよい範囲です。価格や納期を即答してよいのか、必ず確認を挟むのか。この線引きが曖昧だとばらつきが再発します。

ステップ3〜4:例文と
メモテンプレート

例文は、多い着信から3〜5パターンだけ書きます。網羅しようとすると完成しません。あわせて作る電話メモは聞き漏らさないためのチェックリストなので、項目を固定してしまうのがコツです。

受付日時◯月◯日◯時◯分
(折り返し可能な時間帯もあわせて記録)
相手会社名・部署・氏名
(漢字の確認結果もメモ)
連絡先電話番号(復唱して確認済みかチェック)
用件相手の言葉のまま短く記録
(要約しすぎない)
相手の希望折り返し希望/伝言のみ/再度かけ直す
受けた人対応者名(後から確認できるように)

用件を自分の言葉で要約しすぎると、担当者に渡ったときにニュアンスが失われます。要点を漏らさず伝える型としては、5W1Hの整理が役立ちます。

ステップ5:運用して3か月で見直す

マニュアルは作った時点では仮説です。「書いていなかった電話」をメモしておき、3か月後にまとめて追記します。同時に、一度も使わなかった項目は削ります。増やすことと削ることを同じ回数やるつもりで見直すと、ちょうどよい分量に落ち着きます。

クレーム電話と
カスタマーハラスメントへの対応

電話対応で最も緊張するのがクレームです。適切に対応できれば関係はむしろ深まりますが、誤れば一本の電話で取引が終わることもあります。

同時に近年は、正当な苦情と行き過ぎた言動を区別する必要が高まっています。お客様を守ることと、働く人を守ることは両立させなければなりません

クレーム電話の基本4ステップ

クレーム対応は順番を守ることが何より大切です。
反論や説明を先に出すと、火に油を注ぐ結果になります。

  1. 最後まで聞く
    ……話をさえぎらず、要点を
    メモしながら聞き切る
  2. 不快にさせた事実にお詫びする
    ……原因が不明な段階では「ご不快な思いをおかけし申し訳ございません」と
    限定して謝る
  3. 事実を確認する
    ……いつ・何が・どうなったのかを、
    責める調子にならないよう順に確かめる
  4. 対応と期限を示す
    ……答えを出せない場合も「本日◯時までにご連絡いたします」と必ず期限を
    伝える

2つ目の「限定して謝る」が要点です。

事実確認前に全面的に謝罪すると後の説明が矛盾し、一切謝らないと話が前に進みません。不快にさせた点に絞って謝るのが、誠実さと正確さを両立させる方法です。

実際、事実確認前に全面謝罪してしまい、後で原因が別だと判明して撤回に追われるケースは少なくありません。

正当な申入れとカスタマー
ハラスメントの線引き

苦情のすべてがハラスメントではありません。

厚生労働省は、職場におけるカスタマーハラスメントを「顧客等が行う」「社会通念上許容される範囲を超えた言動により」「労働者の就業環境が害されるもの」の3要素をすべて満たすものと整理しています。

社会通念上許容される範囲の申入れは、正当な意見として受け止めるべきものです。

この線引きは対面だけの話ではありません。

厚生労働省の解説では、電話やSNSなどインターネット上で行われるものもカスタマーハラスメントに含まれるとされています。長時間にわたって電話で拘束する、同じ質問を執拗に繰り返すといった言動が例に挙げられています。

あわせて防止措置を講じることが事業主の義務となり、施行日は令和8年10月1日とされています。少人数の会社でも、マニュアルに「行き過ぎた言動を受けたときの手順」を書き添えておくことが備えになります。

会社としての引き際を先に
決めておく

個人の判断で電話を切ると、その人が責められかねません。切ってよい条件を会社として先に決め、マニュアルに明記します。

  • 暴言や人格を否定する言葉が出たら、
    上長に代わることを伝えて引き継ぐ
  • 同じ内容が繰り返される場合は、
    通話時間の上限を決めておく
  • 要求が契約範囲を大きく超える場合は、
    書面での連絡に切り替える
  • 対応日時・発言内容・対応者を
    その都度メモして記録に残す

ルールがあれば、現場の人は「切っていいのか」で悩まずに済みます。

悩まなくてよい状態をつくることが、働く人を守る一番の手段です。

あわせて、営業電話をかわす言い方が見込み客にも向いてしまわないよう、見分ける質問を1つ決めておくと安心です。

電話が苦手・電話に出られない
問題の解決策

「頭ではわかるが、電話が鳴ると緊張する」と感じた方もいるはずです。電話が苦手なのは性格の問題ではなく、準備不足と経験不足が大半で、仕組みで補えます。

電話が苦手な人は準備で変えられる

電話が怖い理由は、何を言われるかわからないことと、答えられなかったときの気まずさです。

第一声とよく使う4〜5文を紙に書いて電話機の横に置き、「その場で答えなくてよい」というルールを自分に許可します。

上手に話す必要はなく、正確に受け取って確実に渡せれば十分だと考えると、緊張はかなりほどけます

出られない時間を仕組みで埋める

一人で仕事をしていれば、作業中や訪問中に電話を取れないのは当然です。

問題は出られないこと自体ではなく、そのままになることです。

留守番電話の案内文を「折り返す時間帯」まで含めた内容に変え、着信履歴を確認する時刻を1日2回決めておけば、取りこぼしは減ります。

AIや自動応答を使うときの注意点

近年はAIが一次対応を担うサービスや自動音声応答の導入も広がっています。着信の多くが定型的な問い合わせなら、負担を減らす効果は大きいでしょう。

ただし階層を深くしすぎると、用件のある人ほど途中で切ってしまいます。階層は2段までにとどめ、人につながる選択肢を必ず残すことが前提です。

生成AIをめぐる社会全体の動向は、総務省の令和6年版情報通信白書(総務省)でも整理されています。

📖 用語解説:IVR(自動音声応答)とは

IVRとは、電話がつながると自動音声が流れ、「ご用件が◯◯の方は1を」といった案内で振り分ける仕組みです。受付の負担を減らせる一方、選択肢が多いと相手が迷って切ってしまいます。
導入する場合は選択肢を3つ程度に絞り、最後に必ず担当者へつながる番号を用意します。

営業電話や不審な電話への
向き合い方

国民生活センターは、契約先を名乗って光回線の乗り換えを勧める電話のトラブルが増えていると注意を呼びかけています。その場で判断せず、いったん切って公式の番号にかけ直す手順を決めておけば、担当者が一人で判断を抱えずに済みます。

まとめ|信頼を築く電話対応
マニュアルの要点

電話対応マニュアルは、マナーを覚える資料ではなく、誰が出ても同じ品質で応じられる状態をつくる道具です。

一般的なマナー集を写すのではなく、自社にかかってくる電話の棚卸しから始めます。

信頼を左右するのは速さ・名乗り・復唱・約束の履行という4つの基本で、言葉遣いの一覧表や例文はそれを支える部品です。

📌 電話対応マニュアル 最終チェックリスト

  • 自社にかかってくる電話を
    分類して書き出したか
  • その場で答えてよい範囲と、
    確認が必要な範囲を決めたか
  • 受電・不在・かける・聞き返しの
    例文を自社の言葉にしたか
  • 電話メモのテンプレートを
    項目固定で用意したか
  • クレーム時の手順と引き際を
    会社として明記したか
  • 出られなかったときの
    折り返しルールを決めたか
  • 3か月後に見直す日を
    カレンダーに入れたか

最後に一つだけ選ぶとすれば、「約束した折り返しを必ず実行する」ことです。丁寧な言葉より、期限どおりの一本の電話が信頼をつくります。まずはA4で2枚のマニュアルを作り、今週の電話から試してみてください。

よくある質問(FAQ)

ここまで解説した内容について、よくある疑問や補足ポイントをQ&A形式でまとめました。疑問や気になる点がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

Q. 電話対応マニュアルはどのくらいの分量で作ればよいですか?

最初はA4で2〜3枚が目安です。印刷して電話機の横に置ける分量に収めると、実際に見られるマニュアルになります。分厚くすると読まれなくなるため、まず頻出パターンだけを載せ、運用しながら追記していく進め方がおすすめです。

Q. 言葉遣いの一覧表はPDFにして
配ったほうがよいですか?

両方の形を用意するのが実用的です。全項目を載せた保存版はPDFなどで共有フォルダに置き、頻出の10項目だけを抜いた1枚を印刷して電話の横に貼ります。探して開く表と、目に入る表を分けると定着が早くなります。

Q. 社名や名前が聞き取れないときは
どう聞き返しますか?

お電話が少し遠いようなのですが」と回線側に理由を置いて聞き返すと、相手に負担をかけません。

名前は漢字まで確認します。3回聞いてもわからない場合は無理に続けず、電話番号だけ正確に受け取って折り返す形に切り替えてください。

Q. 英語の電話がかかってきたら
どう対応すればよいですか?

対応できる人がいない場合も、慌てて切らないことが大切です。「Just a moment, please.」で保留にし、対応できる人を探します。

難しい場合は「Could you send us an email?」とメールへの切り替えを依頼する定型文を用意しておくと落ち着いて対応できます。

Q. アルバイトや入社直後の人にも
同じマニュアルで大丈夫ですか?

基本部分は同じで問題ありませんが、その場で答えてよい範囲は分けて明記してください。判断が必要な内容は「確認して折り返す」に統一しておけば、経験の浅い方でも安全に一次対応ができます。判断範囲の線引きこそがマニュアルの中心です。

Q. AIが電話に応対するサービスに
切り替えても信頼は保てますか?

定型的な用件が多い場合は有効ですが、人につながる道を必ず残すことが条件です。自動応答の階層を深くすると、用件のある人ほど離脱します。選択肢は3つ程度に絞り、最後に担当者へつながる番号を用意しておけば、信頼を損なわずに負担を減らせます。

監修者:神藤浩史(じんどう ひろし)

株式会社バレーフィールド 取締役。デジタルマーケティング・生成AI活用を専門とし、中小企業のWeb戦略を支援。最新のSEO・AI動向を踏まえた実践的なコンテンツ制作を主導している。