「ディスプレイ広告をやってみたいけど、リスティング広告と何が違うのか分からない」
「バナーってどんなサイズを作ればいいの?」
ディスプレイ広告を初めて担当する方から、こういった声をよく聞きます。名前だけ知っていても、仕組みが分からないまま出稿すると、思ったような効果が出にくくなってしまいます。
ディスプレイ広告とは、簡単に言うと「いろいろなWebサイトやアプリの中に表示される、画像や動画の広告」のことです。まだ自社のことを知らない人にも、幅広く見てもらえるのが特徴です。
この記事では、専門用語をできるだけ使わずに、ディスプレイ広告の基本を順番に説明します。仕組み、広告の種類、代表的な配信先(GDN・YDA)、ターゲティングの考え方、始め方、注意点まで、初めての方でも読み進められる内容にしています。
📌 この記事のポイント
- ディスプレイ広告がどんな広告で、リスティング広告と何が違うのか
- バナー広告・レスポンシブ広告など、代表的な4つの広告の形
- GDNとYDAという2つの配信先の特徴と、よく使われるバナーサイズ
- 「誰に広告を見せるか」を決めるターゲティングの考え方
- ディスプレイ広告を始める手順と、気をつけたいポイント
目次
ディスプレイ広告とは?
基本的な仕組みと特徴
ディスプレイ広告とは、Googleや提携するWebサイト・アプリの広告スペースに、画像や動画、文章を表示する広告のことです。
検索結果に文字だけで表示されるリスティング広告とは違い、写真や動画を使って目で見て伝えられるのが特徴です。そのため、まだ「検索」という行動を起こしていない人にも広告を届けられます。
配信の仕組み
(どうやって広告が選ばれるの?)
広告が表示される仕組みは、次のような流れになっています。
あるWebサイトを見ている人がいるとします。そのサイトの広告スペースに対して、複数の会社の広告が候補にあがります。そのなかから「いくら払うか」と「広告の内容が良いか」を組み合わせて、一番評価が高い広告が選ばれて表示されます。
Googleのディスプレイ広告(GDN)は200万以上のWebサイトやアプリに表示でき、インターネットを使う人の90%以上に広告を届けられると言われています。それだけ多くの人に見てもらえるチャンスがある広告だということです。
リスティング広告との違い
リスティング広告は、すでに「〇〇を探している」と検索している人に向けた、文字だけの広告です。買う気持ちがすでにある人に届きやすいのが特徴です。
一方でディスプレイ広告は、まだ検索していない人にも、画像や動画で広く知ってもらうための広告です。「まずは会社や商品を知ってもらいたい」というときに向いています。
ディスプレイ広告にはどんな種類がある?代表的な4つの形
ディスプレイ広告には、いくつかの表示のされ方(フォーマット)があります。まずは代表的な4つを覚えておきましょう。
バナー広告
1枚の画像で見せる、もっとも基本的な形です。
表示する場所ごとに決まったサイズで作る必要があるため、いろいろなサイズの画像を用意する手間はありますが、デザインは自由に作れます。
レスポンシブ広告
表示する場所の大きさに合わせて、サイズやレイアウトが自動で調整される広告です。
📖 用語解説:レスポンシブディスプレイ広告とは
画像・見出し・説明文などのパーツを1つずつ用意して登録すると、表示される場所に合わせてシステムが自動でレイアウトを組み立ててくれる広告です。
サイズ違いのバナーを何枚も作らなくてよいので、初めてディスプレイ広告に取り組む方でも扱いやすい形です。
動画広告
動きや音を使って、ストーリーとして伝えられる広告です。
伝えられる情報量は多く、会社や商品のことをより深く知ってもらいやすい一方、作るための時間や費用はバナー広告より多くかかりやすい点には注意が必要です。
インフィード広告
ニュースサイトやSNSのタイムラインなど、記事や投稿の間に自然に溶け込むように表示される広告です。「広告っぽさ」が少なく、見ている人のじゃまになりにくいのが特徴です。
ディスプレイ広告の主要な配信ネットワーク「GDN」と「YDA」とは
日本でディスプレイ広告を出す場合、多くは「GDN」と「YDA」という2つのサービスを使います。それぞれ広告が表示される場所や得意なことが違います。
GDN(Googleディスプレイネットワーク)の特徴
GDNは、Googleと提携しているニュースサイトやブログ、YouTube、Gmail、いろいろなアプリなど、幅広い場所に広告を表示できるサービスです。
表示できる場所がとても多く、ユーザーの興味や検索履歴をもとにした、細かいターゲティングがしやすいのが強みです。
YDA(LINEヤフー広告)の特徴
YDAは、Yahoo! JAPANのトップページやYahoo!ニュース、天気、知恵袋など、日本でよく使われているサービスの中に広告を表示できます。
日本国内のユーザーへの強さが特徴で、幅広い年齢層の人に見てもらいやすい傾向があります。
基本のバナーサイズ
GDN・YDAのどちらでも使える代表的なバナーサイズには、300×250、336×280、728×90、160×600、320×50などがあります。
なかでも300×250は、パソコンでもスマートフォンでも表示できる、もっとも標準的なサイズです。レスポンシブ広告を使えば、サイズごとに画像を用意する手間を減らせます。
ディスプレイ広告のターゲティング手法にはどんな種類がある?
ディスプレイ広告でうまく成果を出すには、バナーのデザインだけでなく「誰に、どこで見せるか」という設定がとても大切です。この「誰に見せるか」の設定次第で、ディスプレイ広告の成果は大きく変わります。
ターゲティングの考え方は、大きく3つに分けられます。
オーディエンスターゲティング
年齢・性別・住んでいる地域といった情報や、興味関心をもとに「どんな人に見せるか」を決める方法です。まずは幅広く知ってもらいたいときによく使われます。
コンテンツターゲティング
キーワードやテーマ、特定のWebサイトを指定して、その内容に関係が深いページに広告を表示する方法です。自社の商品やサービスと相性の良いサイトに絞って表示できます。
リマーケティング(リターゲティング)
一度自社のサイトを訪れたけれど、購入や申し込みまでは至らなかった人に、もう一度広告を表示する方法です。
※最近はプライバシー保護やCookie(クッキー)に関するルールが厳しくなってきているため、自社で集めた情報など、別の方法を組み合わせる流れも進んでいます。
📖 用語解説:リマーケティングとは
自社サイトに来たことがある人だけに絞って、もう一度広告を表示する方法です。すでに商品やサービスを知っている人に向けて表示するため、初めて見る人よりも購入や申し込みにつながりやすいのが特徴です。
📌 ターゲティング手法の比較
- オーディエンスターゲティング:年齢や興味関心に合わせて、幅広い人に見せる
- コンテンツターゲティング:キーワードやサイトを指定して、関係の深いページに見せる
- リマーケティング:サイトに来たことのある人に、もう一度見せる
ディスプレイ広告を始める
基本の5ステップ
ディスプレイ広告を始めるときは、いきなり広告の形や配信先を決めるのではなく、まず「何のためにやるのか」を決めることが大切です。
- 広告の目的をはっきりさせる(知ってもらいたいのか、申し込みを増やしたいのか)
- 誰に見てもらいたいか、具体的に考える(年齢・地域・興味関心など)
- 目的に合った広告の形と配信先を選ぶ(GDN・YDAなど)
- バナーやレスポンシブ広告など、必要な画像・文章を準備する
- 配信を始めたら数字を確認し、広告やターゲティングを見直す
ディスプレイ広告運用で
気をつけたい注意点とは
ディスプレイ広告は表示される場所が多い分、進め方を間違えると、お金を使っただけで成果につながらないこともあります。よくある2つの注意点を紹介します。
同じ広告を出し続けてしまう
(バナー疲れ)
同じバナーを長い間出し続けると、同じ人に何度も表示されることになり、だんだんクリックされにくくなっていきます。定期的に画像や文章を新しくすることが大切です。
「誰に見せるか」を
広げすぎてしまう
「とにかく多くの人に見てもらいたい」と設定を広げすぎると、商品にあまり興味のない人にまで表示されてしまいます。表示された回数は増えても、成果にはつながりにくくなります。
💬 こんな失敗も——実際の現場から
Aさんの会社では、「とにかく多くの人に見てもらいたい」という理由で、見せる相手の条件を広く設定しました。その結果、商品とあまり関係のない人にまで表示され、クリックは増えたものの、購入にはつながりませんでした。
Bさんの会社では、同じバナーを3ヶ月以上変えずに配信を続けていました。クリックされる割合が少しずつ下がっていましたが、数字を確認する習慣がなかったため、気づくまでに時間がかかってしまいました。
まとめ:ディスプレイ広告の基礎を理解して目的に合った運用を
ディスプレイ広告は、画像や動画を使って、まだ自社を知らない人にも広く知ってもらえる広告です。
広告の形や配信先、ターゲティングの考え方をひとつずつ理解したうえで、「何のためにやるのか」に合わせて進めることが、成果につながる近道です。
「とりあえずバナーを出してみる」ではなく「決めてから配信する」——この違いが、ディスプレイ広告の成果を左右します。
ディスプレイ広告を含む、Web広告全体についてもっと知りたい方は、Webマーケティングのコラム一覧もあわせてご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q. ディスプレイ広告とリスティング広告の違いは何ですか?
リスティング広告は、検索結果に表示される文字だけの広告で、すでに探している人に強い広告です。ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリに表示される画像・動画の広告で、まだ探していない人に知ってもらうのが得意です。
Q. ディスプレイ広告はどんな目的に向いていますか?
まだ自社を知らない人に知ってもらいたいときに向いています。すぐに購入や申し込みにつなげたい場合は、リスティング広告とあわせて使うのがおすすめです。
Q. ディスプレイ広告のバナーサイズは何が基本ですか?
300×250が、パソコンでもスマートフォンでも使える、もっとも基本のサイズです。728×90や160×600なども、いろいろなサイトでよく使われています。
Q. GDNとYDAはどちらを選ぶべきですか?
表示できる場所の広さや、興味関心に合わせた細かいターゲティングを重視するならGDN、日本国内のユーザーへの安定した強さを重視するならYDAが向いています。両方を一緒に使う会社も多くあります。
Q. ディスプレイ広告は少額の予算でも始められますか?
はい、始められます。リスティング広告と同じように、数千円程度の予算からでも出稿でき、様子を見ながら金額を調整していくことができます。
Q. リマーケティングはディスプレイ広告だけで使えますか?
ディスプレイ広告でよく使われる方法ですが、検索広告やSNS広告でも、同じような考え方でリマーケティングを設定できる場合があります。
Q. ディスプレイ広告の運用は自社でもできますか?
管理画面の基本的な使い方を覚えれば、自社での運用も可能です。ただし、ターゲティングの設定や広告の改善には知識が必要なため、専門の会社に相談する会社も多くあります。
監修者:神藤浩史(じんどう ひろし)
バレーフィールド株式会社 取締役。デジタルマーケティング・生成AI活用を専門とし、中小企業のWeb戦略を支援。最新のSEO・AI動向を踏まえた実践的なコンテンツ制作を主導している。




